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Aging and decision making: Differences in susceptibility to the riskychoice
framing effect between elderly and non-elderly adults in Japan
加齢と意思決定:高齢者と若年者に対するフレーミング効果
による影響の相違

SHIBUTANI Hirohide
澁谷泰秀
WATANABE Satoshi
渡部諭

本研究は、高齢者と若年者におけるフレーミング効果
による影響の相違について実験を行い検討を加えたもの
である。無作為抽出された調査対象者に対して、フレー
ミング課題についての解答を求め分析を行った。その際
に、フレーミング効果の定義として、Wangの定義25)
新たに採用し分析に用いた。その結果、若年者では先行
研究で示されたとおり典型的なフレーミング効果が観察
されたが、高齢者についてはフレーミング効果は観察さ
れなかった。これは、ネガティブ・フレームでリスク回
避選択を行った高齢者が多かったためである。この現象
を説明するために、高齢者ではプロスペクト理論9)
価値関数の形を損失領域でも上に凸の関数を考えること
を提案する。さらに、高齢者における価値関数の変化が、
社会情動的選択性理論と意思決定モードによって説明で
きることを示す。

 

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