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史跡大坂城石垣石丁場跡(小豆島石丁場跡)分布調査報告2-豆腐石丁場
Survey on Quarry Ruins for Osaka Castle in Shodoshima, Kagawa Pref.

北野 博司 KITANO Hiroshi
石川  諒 ISHIKAWA Ryo
岡崎 竣矢 OKAZAKI Syunya
菊地  恵 KIKUCHI Megumi
岸柳 壮太 KISHIYANAGI Sota
宍戸 智紀 SHISHIDO Tomoki
澁谷 歩理 SHIBUYA Ayuri
高橋 まな TAKAHASHI Mana

 本稿は徳川期大坂城第2期工事に際して開発された筑前黒田家の石丁場の一つ、豆腐石丁場の分布調査報告である。調査ではフォトグラメトリーによる地形測量と石材カルテの作成を行った。
 地形の観察では採掘に伴う土工事の遺構とみられる竪堀状の溝や馬蹄形の窪地を確認した。石材では直方体状の角石とみられる大型石材が11点確認され、3mサイズのものを中角石、4~5mサイズのものを大角石とした。築石の可能性がある石材は3点程度と少なかった。ほかには未分割矢穴列を持つ母岩が1点確認され、矢穴の観察から4人一組による作業が想定された。
 刻印は母岩刻印と製品刻印に共通して「〇に大」、「□に◇」、「¬」などがあり、本丁場で主体的に採石活動を行ったグループの標識と考えた。これら刻印は主に大坂城第2~3期工事で用いられ、特に「〇に大」は第2期の黒田家の指標刻印となっていた。

Keywords

徳川期大坂城 小豆島石丁場 豆腐石 刻印 未分割矢穴列

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