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重要文化財「鳥居」詳細調査(第二次調査)

平成29年度に山形市より、重要文化財「鳥居」
詳細調査(第二次調査)に関する受託を受けた。
調査目的としては、重要文化財「鳥居」の保存修
理方針検討のため、鳥居本体及び周辺環境の詳細
調査である。調査項目は、次の8点からなる。①
定点観測…鳥居周辺の微気象を測定する装置を設
置し、観測を行い、データ解析を行う。測定項目
として、鳥居周辺の温湿度、鳥居の笠木部分と柱
部分の石材表面温度の測定を行う。また、石材の
間の動きを調べるために、変位測定用ゲージを設
置し、計測を行う。②針貫入試験…石材表面の強
度に関して、針貫入試験を行い、一軸圧縮強度を
数値によりデータ化する。③微小振動特性による
鳥居の構造調査常時微動に関する測定を行い、構
造の特性を把握し、地震時の動きを数値により
データ化する。④音響トモグラフィーによる鳥居
の構造調査…石材中に音波を伝搬させ、その伝搬
速度を調べることにより、内部の構造を調査する。
⑤鳥居を構成する部材の物性調査委託者が準備し
た鳥居と同等の石材を用いて、水分特性、透水係
数などの測定を行う。また、この試験部材を用い
て針貫入試験と一軸圧縮強度等の関係を求める。
⑥鳥居の3Dデータの解析と保存修理に向けた検
討…鳥居の3Dデータの解析と保存修理に向けた
検討を行う。⑦石材強化処理実験結果の提供…委
託者が準備した鳥居と同等の石材を用いて、薬剤
による石材強化処理実験を行い、その結果を提供
する。⑧貫のくさびの年代測定…鳥居の南側貫の
仕口穴にある木のくさびについて、年代測定を行
う。これらの項目の内、②、④、⑦に関しては、
紀要の部分で報告するので、その他の項目に関し
て、下記に説明する。

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