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北海道伊達市有珠モシリ遺跡発掘調査概要報告2
Overview on Archaeological Excavation of the Usumoshiri site
in Date City, Hokkaido, Vol.2

青野 友哉
AONO Tomoya
永谷 幸人
NAGAYA Yukihito
三谷 智広
MITANI Tomohiro

 筆者らは2020年9月に北海道南西部の噴火湾東岸に位置する有珠モシリ遺跡において、11個体の人骨を再埋葬した多数合葬・複葬例(18号墓)を検出した。本稿では継続調査を行なった2021年9月の発掘調査とその後の整理作業により明らかとなった同墓址の構造と年代について報告する。18号墓は人骨周辺および墓坑底部出土の土器から縄文晩期後葉の墓址と判断した。また、人骨の接合関係や土層断面の観察により、墓では一度に2体以上の遺体を再埋葬し、覆土中に他所から搬入した白色砂を入れ、その上で火を焚き、安山岩の礫を配するなどの儀礼・埋葬行為があったことを明らかにした。

Keywords

縄文晩期 多数合葬・複葬例 有珠モシリ遺跡

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