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ブックの説明
学術調査 Ⅲ 寒冷地における石造文化財の劣化調査と保存対策に関する研究
―石材の樹脂処理法を中心に―
岩手県平泉の毛越寺庭園遣水の景石は石の割れや
表面の剥離が激しいため、保存処理が検討されてい
る(図1)。石の劣化には様々な要因があるが、特に、
気温の変動が0℃を上下し、岩石内の水分の凍結で
引き起こされる石の凍結破壊は、岩手県という寒冷
地にある景石の劣化の主な要因と考えられる。樹脂
含浸強化法は、石材に樹脂を浸透させ石材を強化す
る方法で行われる。樹脂処理による凍結破壊防止の
研究や事例は、日本において岩石材料として占める
割合の多い凝灰岩を中心に行われており、粘板岩に
ついての検証は行われていないのが現状である。凝
灰岩と粘板岩は石の性質が異なるため、本研究では
粘板岩の凍結破壊防止のための有効な樹脂処理の方
法の検証を目的とする。PDFはこちら
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