総ページ数

P9

ブックの説明

オシラサマの事例から紐解く新たなトドサマ像
-オナカマと神を繋ぐ執物の一考察-
The New Image of Todosama Unraveled by Examples of Oshirasama
― A Consideration for Torimono that connects Onakama and God―

髙橋 愛未
TAKAHASHI Narumi

 山形県最上・村山地方では、オナカマと呼ばれる口寄せを生業とする盲目の巫女が活躍していた。トドサマとは、主にオナカマが神様の託宣を聞く際に用いる2本1対の布で着膨れた執物であり、東北地方全域で信仰されるオシラサマと巫女の関与や形式的な点において共通点が多いものであるが、先行研究において、オシラサマ等とトドサマとの比較研究がなされていない点に着目した。
 本研究は山形県内各地方及び東北地方におけるオシラサマの事例を通して、新たなトドサマ像を見出すことを目的としている。研究の結果、形状が類似する神像であっても全てを同一神と捉えてはならず、トドサマは御幣から発達した男女の区別がある執物である可能性を指摘する。

Keywords

トドサマ オシラサマ 執物 オナカマ

PDFはこちら

PDFはこちらより閲覧できます。